崎原製茶は、川内川の下流「宮里」、山に囲まれた丘の上「城上」、2つの茶畑を持っています。
2つの茶畑で育つお茶は、風味や味わいにそれぞれ違いがでます。この茶畑の特徴を活かし、9つの品種の茶葉を栽培しています。それぞれの茶畑の風土の特徴と出来上がるお茶の特徴をご紹介いたします。
茶畑の風土
川の畑「宮里」
川内川下流に位置する川の畑「宮里」。
季節を問わず深い霧に覆われることが特徴です。この霧がお茶にとってちょうど良い天然のヴェールになることでお茶の良さが引き出されるのです。
崎原製茶のお茶の多くはこの川の畑で栽培しています。川の畑で栽培したお茶はスッキリとした味わいのお茶に仕上がり、また、淹れたときの水色もきれいです。
山の畑「城上」
薩摩川内市北西部の山に囲まれた丘に位置する山の畑「城上」。
粘土質な土壌を持ち、朝夕で気温差が大きく、霧も深いことから美味しいお茶が育ちます。この山の畑では川の畑で栽培している同じ品種に比べても葉が厚い、個性豊かな茶葉が育ちます。
山の畑で育ったお茶は品評会でも「他とはまた香りの違う個性豊かなお茶」との嬉しい評価もいただいています。
崎原製茶の土作り
川の畑の土壌はさらさらとした砂状で、水分や栄養をぐんぐんと吸収することが特徴です。
一方、山の畑の土壌は粘土質。もったりとした土には栄養分も豊富で、茶葉の葉が肉厚に育つことも土壌の質に関係することが考えられます。
崎原製茶の栽培品種
あさつゆ
深蒸しで仕上げる緑茶で、「天然の玉露」と言われています。濃厚な甘みに加えて、独特な香りが特徴です。水の色も天然の緑で、色鮮やかです。
かなやみどり
独特な香りは、まるでミルクの様です。穏やかで自然な甘みと優しい香りが絶妙です。「土壌を選ぶ」という特徴を持っており、産地が限られたお茶でもあります。
めいりょく
味にくせがなく、すっきりとした飲み口です。香りも爽やかなうえ、水の色は明るい緑色できれいです。食事を邪魔しないどんな料理にも合う品種です。
おくゆたか
アミノ酸が多いため、上品で優雅な香りがし、旨みが強く、コクのあるまろやかな味わいの品種です。また、摘採時期が短い「希少品種」でもあります。
おくみどり
水の色は濃緑色で、爽やかですっきりした香味です。渋みが少なく、くせのない自然な甘み、味わいが特徴です。夏には水出しもおすすめできる品種です。
べにふうき
緑茶特有の苦みと渋みが強いお茶です。紅茶、半発酵茶に適しています。カテキンがたくさん含まれていることも特徴で、人気を集めています。
さえみどり
緑茶特有の渋みが少なく、まろやかで旨みの強い上品な味わいが魅力です。水の色は「さえみどり」という名にふさわしく、鮮やかな深緑色をしています。
春もえぎ
甘い香りとまろやかな味が特徴で、渋みが少なく、上品で深い旨みがあります。水の色も鮮やかな緑で良く、余韻として残る甘みが人気を集めています。
やぶきた
飲んだ後に清涼感のある甘みがあり、濃厚な旨み、渋み、優雅な香りと全てにおいてバランスの良いお茶です。水の色は黄金色で、深みがあるのが特徴です。